この人達が私たちをどこに連れて行きたいのかは何となくわかっている。
けど、
私たち達はあなた達の餌食にはならない。
なる気もない。
残念だけど、私たちに何しても無駄。
強気で手を振り払ってみたけど、簡単に離れなかった。
「早く行くぞ」
通りがかりの人は見て見ぬふりな感じ…
これが都会というやつなのかな。
恐ろしい光景だった。
誰か助けて。
隣にいた杏ちゃんは半泣き状態だった…
強気ではいたものの、この人達の力には勝てなそうにない。
時間が経つにつれて、弱気になっていく自分がいた。
楽しい夏休みで終わるはずだったのに…
これじゃ、最悪な夏休みで終わりそう。
もう、終わり…
そう思った瞬間のことだった。

