桜色の歌と君。

「すごくいいね。」

静けさに、優しく音を打つように放たれた言葉に、心の底からほっとする。

「うん。すごくいい。」

宮野くんは、噛み締めるようにもう一度言った。

「片想いの歌だね。」

詞に目を通しながら、つぶやくように言った宮野くんに、胸がどきりと音を立てる。

目を伏している彼の表情と淡々とした言い方からは心情が汲み取れない。

「うん。」

振り絞るように出した声は、きゅっと縮こまった喉の奥からか細く放たれた。

ぱっと顔を上げた宮野くんと視線が重なる。

唐突だったから驚いて危うく声をあげるところだった。