桜色の歌と君。

中間試験が終わって、梅雨入りを迎えた。

雨の降る日が増えて、私たちは屋上へ続く小階段でさっと昼食を済ませて、昼休みの残りの時間を図書室で過ごすことが多くなった。

私が小説を読む横で、宮野くんは音楽を聴いたり、図鑑を広げたりした。

一度おすすめの小説を聞かれて、最近読んだ中で一番面白かった本を渡したら、すぐに飽きて眠ってしまった。

本当に自由な人だ。

偏頭痛持ちの宮野くんは、時折頭痛がひどいと言って保健室へ行った。天気が悪いと頭が割れるように痛むらしい。

天気の悪い日が続くと、たまに嘘のように晴渡り、澄んだ空が姿を現す日が訪れた。

そんな日は、宮野くんは四時間目の授業が終わると私を置いてきぼりにして屋上へ走った。

今日は昼休みに図書委員の簡単なミーティングがあったため、いつもより遅れて屋上へ向かった。

扉を開くと、微かな雨の匂いが鼻腔をくすぐった。