昴さんの計らいで、私は千草ちゃんと同じ火曜日と木曜日の担当になった。カウンターに並ぶ二人の姿を微笑ましく見守りながら、私は任された業務に勤しんだ。
火曜、木曜の書架整理班は私一人だけだから、のんびりと自分のペースで仕事ができて気が楽だ。仕事に余裕があるときにはブッカー班の手伝いで本に透明なフィルムシートを付けたり、ラベルを貼ったりする。そういった地味な作業も好きだった。
図書委員の人たちはみんな穏やかで物静かだけれど、本の話になると途端に饒舌になる。
本をお勧めし合ったり、年に二度あるという選書の話をしたり、とても有意義で楽しい時間を過ごした。
選書というのは、図書委員で本屋さんを訪れ、生徒からのリクエストを参考にしつつ、図書室に新しく置く本を選ぶ一種のイベントのようなものらしい。私はその話を聞いて胸を高鳴らせた。
図書委員に入って、本当に良かった。宮野くんへの感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。
勘の良い宮野くんは、私が言わなくても千草ちゃんが昴さんに向ける想いに気づいたらしく、火曜と木曜の放課後は図書室を訪れて私のことを迎えに来るようになった。
千草ちゃんは人の優しさに敏感な子だから、宮野くんの行動の意味を悟って、いつも申し訳ないような、ありがたいような感情を滲ませた瞳で私たちを見て頭を下げた。
一緒に帰る千草ちゃんと昴さんの背中を見送って、私たちは顔を見合わせて笑みを交わし合う。それから屋上へ向かうのが、ここ最近の火曜と木曜のルーティーンだった。
火曜、木曜の書架整理班は私一人だけだから、のんびりと自分のペースで仕事ができて気が楽だ。仕事に余裕があるときにはブッカー班の手伝いで本に透明なフィルムシートを付けたり、ラベルを貼ったりする。そういった地味な作業も好きだった。
図書委員の人たちはみんな穏やかで物静かだけれど、本の話になると途端に饒舌になる。
本をお勧めし合ったり、年に二度あるという選書の話をしたり、とても有意義で楽しい時間を過ごした。
選書というのは、図書委員で本屋さんを訪れ、生徒からのリクエストを参考にしつつ、図書室に新しく置く本を選ぶ一種のイベントのようなものらしい。私はその話を聞いて胸を高鳴らせた。
図書委員に入って、本当に良かった。宮野くんへの感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。
勘の良い宮野くんは、私が言わなくても千草ちゃんが昴さんに向ける想いに気づいたらしく、火曜と木曜の放課後は図書室を訪れて私のことを迎えに来るようになった。
千草ちゃんは人の優しさに敏感な子だから、宮野くんの行動の意味を悟って、いつも申し訳ないような、ありがたいような感情を滲ませた瞳で私たちを見て頭を下げた。
一緒に帰る千草ちゃんと昴さんの背中を見送って、私たちは顔を見合わせて笑みを交わし合う。それから屋上へ向かうのが、ここ最近の火曜と木曜のルーティーンだった。
