翌週の火曜日、私は放課後に宮野くんと図書室に来ていた。きっかけは先週の木曜に借りた小説だ。
教室であまり会話を交わすことがない代わりに、私たちはお昼休みに屋上で一緒に過ごした。クラスの注目の的である宮野くんとみんながいる場で話すのは忍びないと、どこまでも臆病で情けない私がこぼしたのを彼が気遣ってくれたのだった。
意外なことに昼休みにわざわざ屋上へ出向く生徒は私たちのほかにいないらしく、いつも広々とした空間を思う存分に使うことができた。
と言ってもただ他愛もない話をしたり、音楽を聴いたりするだけだったが、私にとっては一日の中で最も心が安らぎ、かけがえのない時間であることに変わりはなかった。
教室であまり会話を交わすことがない代わりに、私たちはお昼休みに屋上で一緒に過ごした。クラスの注目の的である宮野くんとみんながいる場で話すのは忍びないと、どこまでも臆病で情けない私がこぼしたのを彼が気遣ってくれたのだった。
意外なことに昼休みにわざわざ屋上へ出向く生徒は私たちのほかにいないらしく、いつも広々とした空間を思う存分に使うことができた。
と言ってもただ他愛もない話をしたり、音楽を聴いたりするだけだったが、私にとっては一日の中で最も心が安らぎ、かけがえのない時間であることに変わりはなかった。
