愛してしまったので離婚してください

「検査の説明はご主人がしますか？」
検査は本来医師ではなく、検査技師やその助手がする。
「はい」
でも私の緊張を知っている雅と、検査技師の配慮があって、私のそばに雅がしっかりとついてくれていた。
「これから耳栓をします。検査中はかなり大きな工事の音のようなものが聞こえたり、機械自体が揺れたりがたがたと動きます。体が動いてしまうと、詳しい画像の解析ができなくなるので、体を固定します。」
「・・・はい」
「って医者っぽくしか説明できなくてごめん。」
雅はいざ機械を見て緊張が最高潮に達している私に気付いて、私を台の上に座るように伝えながら、ふっと笑った。

「詳しく検査をして、処置をして、赤ちゃんと晶を守るために、この検査は精神的にしんどいと思うけど、頑張ろう。俺は隣の部屋で検査の様子見てるし、スピーカーとマイクで晶に俺の声が聞こえるし、晶の声も俺に聞こえるようになってるから。」
「・・・はい」
ふっと微笑む雅。私が頷くと雅も大きく頷いた。