愛してしまったので離婚してください

「なんで・・・」
やっとのおもいで声を絞り出す。

雅は私を抱きしめたまま、話始めた。

「あの夜。ニューヨークでの最後の夜。」
「・・・」
「あの夜本当は全部知ってた。」
「・・・え?」

衝撃的な言葉に、すべての感覚がマヒする。

「俺、医者だぞ?」
「どうして・・・」
私が雅から体を離して事実を聞こうとすると、雅は腕に力を込めてもう一度私の体を自分の方へ近付けた。