愛してしまったので離婚してください

「晶っ!」
その声の方を見ると、そこには私を抱きしめて焦ったような顔をしている雅。
「どうした?晶?」
私は自分のお腹に触れる。

「赤ちゃんはなんともない。大丈夫。夢だ。大丈夫。」
そう言って私を抱きしめながら雅が私の背中を落ち着くリズムで撫でる。
「大丈夫。」
夢だったとわかってもしばらく私の体の震えは止まらない。

誰にもわからない。
この先になにがあるか。
もしかしたら夢が現実になることだってあるかもしれない。

「怖かったな。大丈夫。夢だ。大丈夫だから。」
おまじないのように雅の言葉を何度も心の中でも繰り返してきた。

でもやっぱり不安だ。