愛してしまったので離婚してください

「今度の週末、どこかにでかけようか。」
そう雅が切り出したのは、出産まで残り2週間になろうとしている時だった。
「えっ!?」
「嬉しそうだな。」
夕飯を一緒に食べ終えて、ソファでくつろいでいた時、雅から出た言葉に私は思わず過剰に反応をしてしまった。

「思えば俺たち、ちゃんとデートしたことなかっただろ?」
そう言えば、一緒に必要であれば出かけるものの、デートらしいデートは散歩しているときや近所のスーパーで買い物をしている時くらいだ。
「この子がうまれたら、一緒に出掛けることはもっと難しくなるだろうし、いまのうちにな。」
「いいの!?」
子供のようにはしゃぐ私に、笑いながら雅が頷く。
「無理はできないし、あんまり遠出はできないけど、可能な限り叶えますよ?ずっと安静にしていろいろ我慢してくれてるんだ。少しくらいリフレッシュしないとな。体に悪い。」
「うれしい」
「嬉しそうで俺もうれしい。で、何したい?」
「・・・うーん・・」
私はそれから一生懸命おいしそうなものや、近くで楽しめそうなデートスポットを探した。