愛してしまったので離婚してください

「まだ・・・知らなくていいかな。」
知ってしまったら・・・この子に無事に会える。この子の命は大丈夫と思いながらも、心のどこかで予防線をはろうとしてしまう。
もしも何かが起きたら・・この子になにかあったら・・私になにかあったら・・・。

もしもが起きた時に自分の心が壊れないように予防線を張ってしまう私の気持ちを察してか、雅は私の頭を撫でて頷いた。
「知りたくなったらいつでも言って。」
「ありがとう」
「ばれないように買い物しないとな」
「え?」
「ほら、色でわかるだろ」
「まだ早いでしょ。いろいろ買うの。」
「・・・」
「もしかしてもう買った?」
「・・・すみません・・・」

こんな他愛もない会話で笑い合える今がある。
私は今この瞬間をかみしめた。