愛してしまったので離婚してください

両親の前で涙を流すことなど、幼い頃以来なかった。

私もベッドの上で体を起こしながら、両親に向かって頭を下げる。

「子供をあきらめる選択肢もあった。でも、それを選ばなかった。」
頭を下げている私たちの頭上に落ちてくる父の声に、緊張する。

雅は私の緊張を察して、握る手に力を込めてくれる。

「その選択は正しいと思う。」

父の言葉に涙が一気にあふれる。
加速してあふれ流れ出る涙に、私は顔を上げることができない。

「お母さんにできることはいいなさいよ?」
母の言葉に、私は思わず声をあげて泣いてしまった。