愛してしまったので離婚してください

「・・・っ」
一週間が経とうとしている日の夜。
私はお腹に違和感を感じて体を起こした。

しくしくと痛んでいるのは、下腹部と腰回り。

深夜まで毎日家で持ち帰った仕事をしている雅はまだベッドに入ったばかりで、私は雅を起こさないように気をつけながらふと自分のお腹に触れた。

この一週間で私は着ていたタイトな服は着られなくなるほどお腹が目立ってきた。
胎動こそ感じていないものの、お腹のふくらみが赤ちゃんの存在を教えてくれるようで喜んでいた矢先の違和感に不安をぬぐえない。

「どうした・・・?」
ベッドの上で体を起こしていた私に気付いた雅が、体を起こす。

「何でもない。」
「お腹か?」
私の言葉にも、雅は何かを感じ取っているらしく、すでに私のお腹に触れ始めている。