愛してしまったので離婚してください

「聞かせて?離れてた時間のこと。もっと知りたい。晶の事。それに俺のことも知ってほしい。」

違う。

私たちは明らかに前とは違う。

進んでる。

この関係は変わってる。

私は雅の胸にもたれて、話始める。

「ニューヨークにいる時からの取引先の企業が、いろいろと仕事を紹介してくれてるの。」
「うん」
「私が一人で赤ちゃんを育てていくためにはどうしても仕事が必要だった。そんなときに力になってくれた。個人でやっている通訳の仕事なのに、おかげでネットワークはかなり広がった。」
「うん」
「感謝しているっていうのもあるけど、うれしかったの。自分の存在を認めてくれる誰かの存在が。だから、受けた仕事はちゃんと最後までやり遂げたい。」
「うん」