愛してしまったので離婚してください

知らないことがたくさんあった。

自分の事ばかりだった自分を恥じるくらい、雅は必死に外科医として努力をしていたのだと知って、心が痛んだ。

あの日、お茶のいっぱいでも出せばよかった。彼が口にしなくても食事を作ればよかった。
私は何も彼をサポートできていない。

たとえお見合い結婚で、私たちの間に愛がなくても、妻として彼をサポートするために一緒にニューヨークへ来たのに・・・。

病院の天井をただ見つめながら私は彼と初めて会った日の事や、ニューヨークに来てからのことを考えていた。そして、これからのことも。