僕等はきっと、満たされない。


「「いただきます」」



君はアイスを食べて

オレは牛スジを食べた



「雅のアイス
ちゃんとあるから大丈夫だよ」



そんなにオレ

アイスに執着してないから



また

かわいいって言いそうになった



「おいしいね」



違うものを食べてるのに

共感する君を笑いそうになったけど



「おいしいね」



そう言ったら君は

夏の太陽みたいに笑った



また熱くなった



「晴…」



君を呼びたくなった



「ん?」



「早く春になるといいね」



「そーだね

一瞬、私の名前呼んでくれたのかと思った」



うん

そーだけど…



君は最初から雅って呼んでくれたのに

オレはまだ君を呼べない



「晴…おいしいね」



「うん、おいしいね
雅の牛スジちょーだい!」



「晴も買ってたじゃん!牛スジ」



「うん、雅の牛スジおいしそうだったから」



「晴のも同じだよ」





自然に呼べてたかな?