「本当に?」


「はい!」


「本当にできる?毎日ご飯の準備やトイレの後始末とかいろいろしないといけない
 んだよ?


 それに貰い手が見つかった時はお別れしないといけないんだよ?今僕が見てる限
 りでは,君は猫のことが大好きみたいだから別れがきついと思うんだけど。」


うっ。

それは,そうなんだよねぇ。先輩にいたいところを突かれた。


でも,



「このままこの猫ちゃんが放置されるのを放っておきたくはないです!」


そんなのは,絶対に嫌。


そんな思いが通じたのか,先輩は


「…ふっ。まぁ,いいんじゃない。とりあえずは頑張ってみたら?」


ふっと笑って賛成してくれた。


内心ちょっと拍子抜けだったけど,反対されなくて,よかった。


「でもその前に,ご両親の許可はいるんじゃない?」


「あっ!」


忘れてた。


なんか,『一難去ってまた一難』って言葉の意味が理解出来たよぉ~(泣)


「その顔,忘れてたって顔だね。」


はい。図星です。


「はい。」


「なんか,困ってるみたいだけど,ご家族は反対するような方たちなの?」

あっ。いや,反対はしなさそう。
…………多分。


「そうでもないですね。説得したら許してもらえそう。」


「うん。僕を説得してた時みたいに熱弁したらいいと思うよ。」


にこやかに先輩は言う。

ね,熱弁って。///


私の顔が熱くなってるのがわかる。