そろそろ、私も仕事を始めたいと思っていた矢先のことである。

私は、愛の巣でユタを待ちながら、果たして、どう打ち明けようか少し悩んでいたら、

「ただいま」

弾んだユタの声がして、私は愛しい夫を迎えた。

帰ってくるや否や、相変わらずキスの嵐で、笑ってしまう。

「ねぇ、ユタにとっては、いいような、そうでもないかもしれない話があるの」

「何だそれ?」

「いい話ではあるんだけどね。でも、ユタは2、3年は二人きりで暮らしたいって言ってたじゃない?」

「そうだな。え…もしかして?」

「はい。ここにもう一人、新しい家族が居ます」

私がお腹に手を当てると、ユタの表情が変わっていく。