だから私は、何も期待したりせず、恋心を殺しながら、彼にとって唯一の理解ある友人のふりをしている。

ユタにとっての私は、恋人のふりをしている友人。

なのに、純粋な友情を持つ友人のふりをしている私は最低かな…?

ややこしい話のようだが、一言で片付けるなら、私だけが恋をしている…それだけのこと。

ユタには伝わらないし、伝えてもいけない。

嫌われないために、本心を知られないようにしなければ。

だけど、私はいつまで隠しきれるだろう?

ユタは、既にもう数えきれないほどのキスをくれたけれど、彼にしてみれば、これはきっと何の意味もないキスなんだ。

私にとっても、意味なんてよくわからないけれど…好きな人がキスして抱き締めてくれるだけで夢のような気持ちになれる。

夢のように幸せなのに、張り裂けそうなほど切なくて…。

もう、自分で自分がわからない。