「 … カオス…?」
3段程、低い階段を降りると、左に90度折れてまた7、8段くらい階段を降りる。
半地下を降りきって右手にある古いドアを開けると、向かって左側に5席ほどのカウンター、入口の右側には二人がけの小さなボックス席が壁に沿って3つあるだけの
奥に向かって細長い小さな店だ。
創太郎がなにやらカウンターの方にある電気のスイッチをいくつか入れると、カウンター上の吊り下げライトやらあちこち天井からぶら下がっている様々な照明が一斉に点灯した。
目に入るのは、何から見ていいやらわからない色々な置物や本、鹿の頭や謎の壁掛け、そして天井から吊り下げられた自転車の車輪の様な物からイカリ、オール、潜水艦の窓の様なものまで見える。
ーー なんだろう
色は少ないのに目が疲れる…
なのに不思議と斜め上方向に小洒落て見えるから不思議だ。
まんま振田創太郎という人間を具現化したような店内だ。
「いいだろ?
俺のロマンと歴史が詰まった9.5坪の城だ!」
「…城… 」
「ああ! あそこにある車輪はサハラ砂漠をツーリングした時のチャリンコのだし、
あのぶら下がってる布に描いた絵は、チベットで仲良くなった坊さんが描いてくれたやつだ。
あっちの壁の皿は、アフリカのムルシ族に会いに行った時にもらった唇にはめる皿」
「あ…それみたことある」
「お!知ってる?かなり有名になったもんなぁ!
今やムルシ族との写真撮影がやつらの大事な収入源だ。」
仰天映像的な番組で見たような気がする、あの下唇にでろーんと大きな皿を入れている人達の事を思い浮かべた。
そう、創太郎は若い頃から自由気ままに世界を旅する、いわゆるバックパッカーだ。
「店の内装的にはお前の好みじゃないかもしれんが、まぁ、気ままにやっててくれよ」
「…っ! あ、そうよ!忘れそうになってたけど!
私やるってまだ決めてないよ」
今日は夕方からショッキングな出来事が立て続けに起きて、あれよあれよと言う間にここまで来てしまったが、本来私はこの店で働く事を了承していない。
「佳乃、まぁ座んなさいよ。そのへんに。」
よくわからない置物やら、本などが並ぶ木目のカウンターを指差し、自分は内側へ入っていった。
「とりあえず、一杯どうだ」
そう言うと、指でコーヒーカップの取っ手をつまむジェスチャーをして見せる。
このまま流されまい!
と密かに気合を入れながらも、佳乃はちょうどカウンターの真ん中あたりの椅子に腰掛けた。
3段程、低い階段を降りると、左に90度折れてまた7、8段くらい階段を降りる。
半地下を降りきって右手にある古いドアを開けると、向かって左側に5席ほどのカウンター、入口の右側には二人がけの小さなボックス席が壁に沿って3つあるだけの
奥に向かって細長い小さな店だ。
創太郎がなにやらカウンターの方にある電気のスイッチをいくつか入れると、カウンター上の吊り下げライトやらあちこち天井からぶら下がっている様々な照明が一斉に点灯した。
目に入るのは、何から見ていいやらわからない色々な置物や本、鹿の頭や謎の壁掛け、そして天井から吊り下げられた自転車の車輪の様な物からイカリ、オール、潜水艦の窓の様なものまで見える。
ーー なんだろう
色は少ないのに目が疲れる…
なのに不思議と斜め上方向に小洒落て見えるから不思議だ。
まんま振田創太郎という人間を具現化したような店内だ。
「いいだろ?
俺のロマンと歴史が詰まった9.5坪の城だ!」
「…城… 」
「ああ! あそこにある車輪はサハラ砂漠をツーリングした時のチャリンコのだし、
あのぶら下がってる布に描いた絵は、チベットで仲良くなった坊さんが描いてくれたやつだ。
あっちの壁の皿は、アフリカのムルシ族に会いに行った時にもらった唇にはめる皿」
「あ…それみたことある」
「お!知ってる?かなり有名になったもんなぁ!
今やムルシ族との写真撮影がやつらの大事な収入源だ。」
仰天映像的な番組で見たような気がする、あの下唇にでろーんと大きな皿を入れている人達の事を思い浮かべた。
そう、創太郎は若い頃から自由気ままに世界を旅する、いわゆるバックパッカーだ。
「店の内装的にはお前の好みじゃないかもしれんが、まぁ、気ままにやっててくれよ」
「…っ! あ、そうよ!忘れそうになってたけど!
私やるってまだ決めてないよ」
今日は夕方からショッキングな出来事が立て続けに起きて、あれよあれよと言う間にここまで来てしまったが、本来私はこの店で働く事を了承していない。
「佳乃、まぁ座んなさいよ。そのへんに。」
よくわからない置物やら、本などが並ぶ木目のカウンターを指差し、自分は内側へ入っていった。
「とりあえず、一杯どうだ」
そう言うと、指でコーヒーカップの取っ手をつまむジェスチャーをして見せる。
このまま流されまい!
と密かに気合を入れながらも、佳乃はちょうどカウンターの真ん中あたりの椅子に腰掛けた。
