地下一階の小宇宙〜店主(仮)と厄介な人達

ーーー  のぉぉぉぉー!!
ちっがーう!

そうか!!

 この人達はこういう人達だった!!

母と会話するのも久々過ぎて、私の警戒レベルは著しく低下していたのかもしれない! 



「いやいやいや! 違うでしょっ! 
なんでそうなるの? 

"この話は今はいいです" っていうのはね、 
今!! 
この現代日本では、話の流れ的にお断りする文句なの! 

お母さんもそうちゃんもなんでそんなに浮世離れしてるかなっ!!」




ーーー 平和ボケだ。

平和ボケしていたに違いない



大学を卒業してからの一人暮らしは、思ったより一般常識と言う生暖かいぬるま湯にどっぷりと浸かっていたのだろう。


警戒心マックスで言葉の端々に気をつかったり、突然思いつくエキセントリックな言動に振り回されたりすることもない世界。


みんなで空気を読みつつ、微妙な言い回しでなんとなく距離を図り合う人付き合い。


あぁ、、なんと曖昧で気楽な世界だった事か…



「そうちゃん、、、 ちょっと色々ブランクがあり過ぎて…

 頭が考えることを拒否してる… 」



「はははっ! 
変わったやつだなぁ!佳乃は相変わらず。」



「変わった… やつ…   」



母や叔父のような人種の人からしたら、私は大層変わっているらしい…



「そういう時はな! まずはやってみる!
考えるより行動だ!! 

人生一度きりよぉ?! 

どぉ〜んと大船に乗ったつもりで、俺の店に来いっ!」


そう言って創太郎の分厚い手が、佳乃の肩に勢いよくめり込んだ。



ーーー え… ナニコレ…

決定なの…? 決定しちゃってるの…?





… "オワタ"






不採用通知を読んだときと同じネット用語が、

頭の中をとめどなく流れていった…