〈結愛side〉

最近、紗凪がおかしい。

常にぼ〜っとしている。

話しているときはいつも真剣に聞いていてくれてたのに、最近では話を聞いてないことが多々ある。

私には、甘栗 慶(アマグリ ケイ)と言う彼氏がいる。

慶とは同じクラスで、今紗凪の隣の席だ。

だから、慶に協力してもらうことにした。

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放課後、ファミレスに慶を呼び出した。

「どうしたんだ?結愛からの呼び出しなんて珍しいな。」
「ちょっと協力してもらいたい事があるの。」

私は慶に最近の紗凪の状況を説明した。

「うーん、確かに怪しいな。ちょっと見てみることにするよ。」

ありがとう♡と言い、他の普通の話で私達は楽しく話をして、その日は終わった。

〜一週間後〜

「で、何かわかった?」

私が言うと、慶は少し悩んだすえ、こう答えた。

「多分だけど、恋してると思う。それも、王子と呼ばれてる嘉川 瞬に。」私は驚いた。

…だって紗凪、恋愛に興味無いって言っていたから。

元々紗凪は天使のように可愛くて、性格もいいからモテていた。

だから、告白される事も日常的にあった。

でも、恋愛をまだする気じゃないと言い、みんなふっていた。

だから、恋するのはもっと先だと思っていた。

「そっか…。紗凪が遂に恋したかー。」

私は少し、寂しくなった。

でも、紗凪の初めての恋。

だから、私は応援しようと心に決めた。