ＳＥＡＳＯＮ

真ん中の席もいいなと思いながら私は先生の話を聞いた。
「担任になる山川だ」
山川先生は一年生のころから人気の先生で、私たち生徒とも仲がいい。
「山ちゃんが担任なんてラッキーだね」
「うんうん」
「担当数学だっけ？数学好きになるかも」
「なにそれ笑」
瑠花と話しているとあっという間にHRも終わり先生が教室をでた。
今日は新学期だけど初日から授業はある。
退屈でつまらない授業を私は時々あくびをしながら受けた。
隣に座っている瑠花は二時間目に限界が来たみたいで、今は夢の中にいる。
ふと窓際のほうに視線を向けると中村君が友達である前田君と少し話しながらも授業を受けていた。
私も視線を前に戻し残りの授業を受けた。

「んーーー！！！」
チャイムとともに聞こえていた瑠花の声。
私は笑いながら瑠花に声をかけた。
「おはよ笑ご飯食べよ」
「うん！」
教科書をしまいお昼に行く準備を始めた。