「いつ体が元に戻っても対応できるような服を作ってあげるとしよう。確か奥の物置部屋に生地があったはず」
「ありがとう!」とエミリーが顔を輝かせると、オレリアは動きを止めて「多少不恰好でも我慢しなよ」とぶっきらぼうに肩を竦めてみせた。
続けてレオンも、エミリーを自分の膝から傍へとひょいと移動させ、ソファーから立ち上がる。
「オレリア、エミリーを救ってくれたこと心より感謝する」
そっと己の心臓に握った拳を当てて、レオンはオレリアに頭を下げる。
それにオレリアは温かな声でふふっと笑ってから、抱きかかえている土兎に「お前さんも服を着るかい? ついでに作ってあげるよ」と話しかけつつ居間を出て行った。
ソファーに座ったまま足をバタバタさせ、「新しい洋服、楽しみだわ」と嬉しそうにするエミリーを見て、レオンも顎に手をあて考える。
「俺もエミリーに何かしたい。……絵本でも読んであげようか?」
「心の底から遠慮するわ!」
大真面目に提案してこの前読んだ絵本を探し始めたレオンに対し、エミリーは遠慮なく即答した。
レオンにエミリー本人であるとバレてから一週間が経った。


