あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『…………って言っても、さすがに授業は1年のクラスで出ないと、彼女が困るでしょ…。』

『別にいーだろ、試験だけ受けとけば、』

『誰よりも試験で苦労してる人が何言ってんのさ。』


ほんの少しだけ雰囲気が雪村さんに似たその人は

ごめんね、と私に苦笑しながら言った。


「………あ、あのっ、」

『……ん?』

「わ、私、授業受けなくても大丈夫です、その…、」


3年間で勉強すること全部覚えちゃったので、と私が言うと

3人の視線が一気に私に集まった。