あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『え、大丈夫なのそれ…。警察沙汰とかやめてよ、』

『問題ないよ、別に捜索願とか出されてるわけじゃないし。』


まぁ知らないけど、と雪村さんは他人事のように言って

ふぅ、と椅子に腰掛けた。


『…………お前ここ。』

「えっ、あ、でも…、」

『雲英の席だから平気だっつーの、』


そう言われて、ちらっと本人の方を見ると

片手でOKマークをつくって笑っていた。