あの日、雪が降っていてよかった。【完】

慌てて彼に駆け寄ると

雪村さんは、むに、と私の頬を摘んで

じっと私と目を合わせた。


「………あっ、すみま、じゃなくて…」

『ふっ…、動揺しすぎ。』


頬に触れた雪村さんの指はひんやり冷たくて

こんなに寒い中

ずっとここで待たせてしまったのだと思うと

申し訳ない気持ちになった。