あの日、雪が降っていてよかった。【完】

「はぁっはぁっ…、はっ…、雪…?」


ふっと廊下の窓の外をみると

もう3月だというのに

澄んだ青い空に、白い雪が舞っているのが見えた。


「着いたっ…、」


屋上へ続く階段の向こうのドアは

ほんの少し開いていて

そこから、僅かに粉雪が吹きこんでいた。


「ゆ、雪村さん…?」

『遅い。何分待たせんの、』

「す、すみませんっ…、」