あの日、雪が降っていてよかった。【完】

仁さんから受け取ったお花のブローチを

雪村さんは怪訝そうな顔で眺めてから

ほんとにつけなきゃだめ?と小さく呟いた。


『言うと思ったー。まあ今日くらいいいんじゃない?先生の言うこと聞いてもさ、』

『………普段は聞いてないみたいな言い方すんな。』


彼はむすくれた顔でそう言うと

私に、ブローチを差し出した。


「え、えと、」

『ブレザー脱ぐのめんどくさいから、つけて。』

「あっ…、はいっ。」