あの日、雪が降っていてよかった。【完】

「あ、あの…、」

『………なんでもない。』


何か変なことを言ってしまったんだろうか。

不安になって、もう一度横目で

彼の顔を見ると

その表情は、怒っているというよりは

拗ねているというか、なんとなく不服そうな

そんな顔だった。


『ほらほらゆきー、唯ちゃん困ってるよ?』

『………今度から"そんなことない"って言うのも禁止にしようかな。』