あの日、雪が降っていてよかった。【完】

「か、帰りましたーっ、」

『あっ、唯ちゃんー。おかえり、』

「ただいまです。あの、雪村さんは…、」

『ゆきならさっき起きてきたよー。今顔洗ってんじゃない?』


忍さんが言うと

洗面所のほうから、タオルで顔を拭いている

雪村さんの姿が見えた。


『た、ただいま帰りました。』

「ん。おかえり。」


気だるそうに雪村さんはこちらへ来ると

コンビニ袋の中を覗いて

ひょい、とクリームパンの袋を摘んだ。