あの日、雪が降っていてよかった。【完】

唯ちゃんもあんまり想像できないでしょ?と仁さんに言われて

私は曖昧に頷いた。


『昔から、あいつは自分が認めた人間しか周りにおきたがらないから、』


困ったやつなんだよ、と笑う仁さんは

私よりもずっと、雪村さんのことをわかっているような

そんな気がした。


『とにかく、答えがわかったなら、後は唯ちゃんのタイミングで伝えてあげたらいいんじゃないかな、』

「………私の、タイミングで…」

『好きな子からの返事なら、多分どんな言葉だって真剣に受け止めると思うよ。』