あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『香月、おい、』

「…………。」

『おいっ…、』


まるで僕のことが見えていないみたいに

前を素通りする彼女の腕を

少し強引に引くと

香月は、はっとしたように僕の顔を見た。


「ゆ、雪村さん、なんでここに…、」

『気まぐれ。』