あの日、雪が降っていてよかった。【完】

あいつはそんなことする奴じゃないし

僕は香月の口から

今まで生きてきた人生が、どれだけつまらなかったかをこの耳で聞いた。


『…………お前らはもう帰ってろ、』

『ゆ、ゆきは、』

『僕はあいつのとこに行く。』


香月は未だに

僕らにでさえ気を遣う。

最初に比べれば、だいぶ馴染んできたんだろうけれど

なんでも独りで抱え込もうとする癖はなかなか直らないことを

僕は知ってる。