あの日、雪が降っていてよかった。【完】

「はぁ、はぁ…、やっぱりここ…、」


紙切れに書いてある住所を見た時

多分この病院だろうなって予想はついていた。

あの人が病院にお世話になるのは、別に珍しいことじゃなかったから。


「…………はぁー…、」


かれこれ母とはもう

半年以上顔を合わせていない。

やっぱり来なきゃよかった、と思ったけれど

もう10年以上会っていなかった叔母が

わざわざ私を探しにきたってことは

何か伝えたいことがあるのかなって気になって。

私は息を整えてから、病院の中へ入った。