あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『香月、ちょっとこっち。』

「は、はいっ。あ、写真ですか?」


私撮りますよ、とスマートフォンを受け取ろうとすると

彼はクスッと笑って、お前も写んの、と

私の肩を引き寄せた。


『……神室、雲英も、』

『珍しーねー、ゆきが俺らと写真撮るなんて、』

『………いいでしょ別に。』


雪村さんは片手にケーキ、もう片方の手にスマートフォンを持って

撮るよ、とカメラを起動した。