あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『"すみません"は禁止って何回言ったらわかんの、』


ぴんっと私のおでこを指で弾くと

雪村さんはそっぽ向いたまま、お前はさぁ、と言葉を続けた。


『謙遜しすぎなんだよ。僕が認めた天才なんだから、もーちょっと堂々としてろって。』

「………すみま…じゃなくて、ありがとう、ございます…。」

『そーだよー?むっくんだって言ってたっしょ?天才だって、』


あの2人が人を褒めることなんか、なかなかないんだから、と

忍さんは言ってくれたけれど

今までずっと、自分を否定して生きてきた私にとって

人から肯定されることはまだ慣れない。