あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『了解っ、また買い終わったら連絡するね。』


行ってきまーす、と屋台のある方へ

嬉しそうに駆け出していく忍さんを見送ってから

私達も行きましょうか、と雪村さんに声をかけた。


『………ん。』

「…?」

『…人多いから、掴まれば?』


彼は私のほうへ控えめに腕を差し出すと

こっちを見ないまま、はやく、と呟いた。