あの日、雪が降っていてよかった。【完】

『………なぁ、』

「っわあっ…!?」

『これお前?』

「あっ、えっ…と、なんで…、」

『いやすぐわかるって笑 不信すぎるだろ、』


僕が言うと

どうしよう、と香月は慌てた様子で

スマホを操作していた。


「で、でも、0さんが呼んでる、なんてコメント欄で書けないですよ、」

『なんで?』

「えっ、と、だって、この人達ってみんな、仁さんのファンなんですよね…?」


それなら雪村さんのことだって知ってるじゃないですか、と

香月は珍しく饒舌に言った。