めんどくせーと思いながら

上半身を起こした俺。



あぐらをかいて座る俺の前に

泣き崩れるようにしゃがみ込む安西は、

顔を伏せている。




「で? 
 なんで泣いてるわけ?」



俺さ、勝手にビービー泣く女って

大嫌いなんだけど。



「なんで。泣いてるだけで
 だんまり決め込んでんだよ」



つぅか

早く、講堂から出ていけよな?


昼寝する時間が減るだろ?



最近、グミにイラついてるせいで、

なかなか眠れなくて

寝不足続きなんだよ。



俺は膝に肘をつき

手の平を頬に当て、呆れため息をこぼす。