「ねぇ、弥生ちゃん、この引き継ぎって全体メールしないといけない奴だよね?誰になったの担当ー」


千景先輩が出してきたのは事務用品の注文表。

これは入社当時から私が担当していて、有給とかで休んだ時は茜ちゃんにお願いしている。
その事もあってこの引き継ぎは茜ちゃんになったのだ。


「私ですよー!」
「あぁ。やっぱり。んじゃ担当交代のメールもしとくようにねー」
「はーい!」

「今週から茜ちゃんやる?忙しそうだったらギリギリまでやるけどどうする?」
「うーん。そこまで忙しくないし覚えたいからやるよ!木曜日だよね?毎週発注してるのって」
「ううん。メールの締切が木曜日で発注自体は金曜日だよ。森さんや田中さんみたいにフロアに来て発注する人もいるから気をつけね」
「了解!」


それから茜ちゃんに改めて発注する場所と、支払い方法、経費申請方法を教えた。
そして引き継ぎのメールを会社全体メールに送る。

勿論茜ちゃんのメールアドレスと引き継ぎの理由を記載してっと。


「よし!これで大丈夫かな?…えーと後は…」


まだまだある引き継ぎの資料の続きに集中した。
そんな私はこちらをチラ見しながらコソコソと話しているの2人に全く気づかなかった。


「このメール見て森さんすっ飛んできそうですね」
「うん。そうだねー。弥生ちゃんは呑気なこって」
「「ねー」」