愛しの彼に溺愛~石油王の場合~

もうすぐ扉だ!
そう思いドアノブを回し開けようとすると━バァンと扉を閉められる。


「っな!?」

「ざーんねん。あとちょっとだったね」
「…なんで」
「なんで?そんなの決まってるよ。僕ね?人の物って大好きなんだ。誰かを愛している人ってキラキラしていてとっても素敵に見える」
「…え?…それだけ?」
「それだけって僕には大切なことなんだ。誰かを愛していた人がその人に向けた以上の愛を僕にくれる。それが何より嬉しいんだ。だから弥生さんも僕のことを兄さん以上に愛してよ」


アキさんがいっていたことは、こういうことだったのね。
確かにシキさんの性癖は変わってる。

きっとエリーゼさんたちと不穏な雰囲気になったのはこれのせいだ。

前に誰かの恋人をシキさんは奪い取ったんだ。
・・・だからといって私をくれてやるつもりはない。


「それは…、無理だよ」


だって私の好きな人は、愛している人は、アキさんただ一人だから。