「はぁ…」




今日何度目かの溜め息。頼むから少しくらいは平和な日があっても良いじゃないかと、俺は顔を両手で覆った。


いつもいつも、何だか俺ばかり雑用を押し付けられてる気がする。





クールだとか参謀だとか知的だとか色々言われてきた。それこそanarchyの幹部だと言うだけで、女性が近付いて来ることが多かった。





だが見てくれ、族トップのanarchyの現状を、俺たちに憧れる世の若者たち見てくれ。



これが現実だ。



余裕のある参謀なんて居ないし、知的でもない。俺の成績はいつも下から数えた方が早い。ボロクソに夢を壊してしまうと、クールなやつも居ない。



唯一クールキャラとして一応通りそうな総長でもあの有様だ。



あの人は冷静なんかじゃないし、いつも繁華街で暴れ回っては不良たちを片っ端からぶっ潰している。あれはクールっていうか喰種(グール)