なんか怒涛の勢いで勝手に話が進んでいるけど、私たぶんその話の中心に居るんだよね?全然内容理解できないけど…。
あと私いつ獅貴のモノになったの?初耳なんだけど。
「あの…何の話…?」
恐る恐る問い掛けると、五人の視線が一斉に私の方に集まる。ビクッと肩を揺らすと、獅貴が私の体をくるりと回して正面から抱き締めた。
まるで私を隠すような獅貴の動きに、首を傾げながら彼を見上げる。
獅貴は4人に冷たい視線を向けながら言い放った。
「……見るな、減る」
何を言ってるんだ彼は…。
案の定呆れたような顔をする4人の男子生徒。私も羞恥と呆れで眉を下げる。
興味が失せたように私に視線を下ろした獅貴は、冷たかったそれを温かく緩めて微笑んだ。不意打ちで高鳴ってしまった鼓動に気付かないフリをする。

