「―――…お腹空いたね、獅貴」
「…?そうか、俺の分もやる」
言うと思った、と笑う。獅貴のは獅貴が食べてねと言うと、彼は素直に頷いた。
「ごはん、ごはん…!」
「分かった分かった、ほら着いたぞー」
涼くんがBARの扉を開ける。彼の手を抜け出して中に走り出した陽葵に、涼くんは「あぁ!!」と大きく声を上げた。
「待てコラ!!」やら「何やってんだよ…」やら、中から聞こえるたくさんの騒がしい声。また問題が起きそうだなぁと思いながらも、焦りや慌てた感情は無い。むしろ楽しくて、何故か嬉しい。
「────・・・」
笑いながら中に踏み出す私を、獅貴がどこまでも優しい瞳で見つめ続けていた。
【完】
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