獅貴だったら、表情一つ変えないで敵を全員蹴散らしてしまうのだろう。いくらANARCHYの幹部だと言っても、獅貴以外は普通の高校生なのだ。喧嘩が強いイコール必ず勝つの法則は通用しない。
漫画じゃないんだから・・・とふと思うが、獅貴だけは漫画理論が通用するんだよな・・・なんでアイツだけチートなんだよ。
「まぁいいよ、どうせ君を殺すのも目的の一つだったし。ここで君を殺して、紫苑ちゃんは貰っていこうかな」
「…何それ聞いてないんだけど…?」
思わず反応してしまった。でも仕方ない、だってそんなの聞いてないよ?嘘でしょ、そんなに重い状況だったの今。ていうか『やる』って『殺る』のことなのもしかして。
『殺す』ってはっきり言ってたもんな…。見ないフリしてたけど、日下くんの構えてるナイフには血がこびり付いて錆になっている。まさかもう前科持ちだとでも言うのか。
deliriumがヤバい族だってことしか理解してなかった。こっち方面にヤバい族だったのか。ただ万引きやらなんやらと可愛い犯罪を起こす集団ではなかったんだ。
極めつけは最後の一言。私を貰ってくって何…?集団レイプでもされちゃうの?貞操の危機…?
仮に本当に殺人も厭わない族だと言うなら、女を襲うことにも躊躇いは無いだろう。『敵の族の幹部倒してついでに女も頂いちゃおう』って魂胆か、なるほど理解。

