昼休みを終える鐘が鳴る。 倉崎くんが寝る体勢に入ったから、私は音を立てずにその場から立ち上がって扉を目指した。 「………」 最後にもう一度、と振り返るが、彼が目を開ける気配は無い。指一本動かさず、太陽の光で暖まるように眠るだけだ。 だから私はそっと、空き教室を後にした。 ―――――――――――――――――― ――――――――――――――― ――――――――――――