「えっと、クラスクラス…」
クラスは1-Aだ。
この学校は特待生枠やスポーツ枠、色々あるが、それによってクラスが分けられる訳では無い。
あくまで生徒皆平等に分けられる。
1-A…とにかく身の丈にあった態度で過ごす、そしてあわよくば気の合う友人も見つけなければ。
「席、は…」
「――俺の隣」
教室の後ろで邪魔にならないように席を観察していると、突然横から聞こえてきた声。
低い美声に、何故か教室中の視線がこちらを向いた。
「…お、おい、あれって…」
「芹崎だろ…?確かanarchyの…」
「隣の女誰だ?」
「…めっちゃ可愛くね?超美人…――」
ざわめいた教室に驚く。
横を向いて溜め息を吐いた。これではクラスの皆が騒がしくなっても仕方ない。
ブスが突然こんなイケメンに話しかけられちゃあびっくりもするだろう。