来た廊下を足早に戻り 、 和虎さんが口を開いた 。

『 今から 親父の通夜にいく。 』

「 え 、 ? 」

『 最後の挨拶だ 。今のお前にとっちゃあ 初めましてかもしれないが。』

これに着替えろ 、表で待ってる 。と喪服を渡され
言われるがまま1人部屋で着替え再び和虎さんの待つ表に行った 。

『 よし 、乗れ 。 』

有無を言わさず彼は私を 表に止めていた車に乗せた。

和真が 助手席で 後部座席に 私と和虎さん 。
『 だせ。』と運転手に車を出させ車は徐々にスピードを上げて走行する。

「 あの 、玲衣さんは いいんですか ?」

『 あいつはまだ親父の死を整理しきれてない 。 葬式には連れていく 。』

『 お前はいつどこで狙われてるか分からねえから長居もできない。』

だから 葬式には出してやれねえ、と言った。

「 、 大丈夫です。 ありがとうございます 。」

会わせてくれるという心遣いだけで充分だ。


[ 普段なら敢えて長居して隙与えて殺すって手もありますけどね〜 ]

『 ああ 、 でも親父の葬式でそんな手荒な真似はしたくない 。』

と和虎さんは窓の外を見た。