「なんで兄さんが、芽衣にかかわるんだよ。芽衣は俺のだっ」

店の中にいた人たちの視線が一気に集まったと思ったら、
ククク。
兄さんの笑い声が聞こえてきた。

クソッ。
やられた。

「お前の芽衣ちゃんなら、自分でちゃんと捕まえておけ。おまえがそんなに逃げ腰だから芽衣ちゃんは不安になるんだろうが。フラフラするな」

久しぶりに兄さんに一括されて、目が覚めた。

「明日の午後4時。ここで芽衣ちゃんが待っているから、行け」
渡されたメモ。

「何で兄さんが?」
「母さんに頼まれたんだ」
はあぁ?
「母さんが?」
「ああ、今芽衣ちゃんを保護しているのは母さんだ」

嘘だろう。
何でそんなことに・・・

「とにかく話をつけて来い。これがラストチャンスだぞ」
「・・・わかった」

もう、やれることなら何でもやってやる。