奏多のマンションから会社までは電車で15分。
今までよりだいぶ近くなって、会社へも早く着くことができた。
パソコンを立ち上げ、デスク周りの掃除をし、休んでしまった金曜日から今日までのメールに目を通す。急いで奏多に伝えないといけないことをリストアップして、今日のスケジュールを確認。
そうこうしているうちに奏多が出社し、
「おはようございます」
「ああ」
私のあいさつに不機嫌そうな返事。
「コーヒーをお持ちしますか?」
出社してすぐのコーヒーは朝の日課。
「いい。三十分前に飲んだ」
「はあ」
確かにそうだけれど。
「では、こちらが週末届いた」
メールです。と書類を差し出そうとする私の手を奏多がつかんだ。
思わずキャッと言いそうになるのと何とかこらえて顔を上げる。
「どうなさったんですか?」
「どうもなさってないけどさ、こんなことは勤務時間が始まってからすればいいだろう?」
「それは・・・」
「朝早く来て、他は何をするんだ?」
「掃除をしたり、コーヒーの準備をしたり、スケジュールの確認を」
「無駄だ」
はあ、もう。
副社長も秘書も勤務時間は同じ。そんなことはわかっている。
でも、サポートする側の秘書が同じ時間に来たんでは仕事にならない。
「雄平を呼んでくれ」
「呼んでどうされるんですか?」
なんだかすごく嫌な予感がする。
「説明する必要があるのか?」
「それは・・・」
秘書である以上は何も言えず、私は田代秘書課長に電話をした。
今までよりだいぶ近くなって、会社へも早く着くことができた。
パソコンを立ち上げ、デスク周りの掃除をし、休んでしまった金曜日から今日までのメールに目を通す。急いで奏多に伝えないといけないことをリストアップして、今日のスケジュールを確認。
そうこうしているうちに奏多が出社し、
「おはようございます」
「ああ」
私のあいさつに不機嫌そうな返事。
「コーヒーをお持ちしますか?」
出社してすぐのコーヒーは朝の日課。
「いい。三十分前に飲んだ」
「はあ」
確かにそうだけれど。
「では、こちらが週末届いた」
メールです。と書類を差し出そうとする私の手を奏多がつかんだ。
思わずキャッと言いそうになるのと何とかこらえて顔を上げる。
「どうなさったんですか?」
「どうもなさってないけどさ、こんなことは勤務時間が始まってからすればいいだろう?」
「それは・・・」
「朝早く来て、他は何をするんだ?」
「掃除をしたり、コーヒーの準備をしたり、スケジュールの確認を」
「無駄だ」
はあ、もう。
副社長も秘書も勤務時間は同じ。そんなことはわかっている。
でも、サポートする側の秘書が同じ時間に来たんでは仕事にならない。
「雄平を呼んでくれ」
「呼んでどうされるんですか?」
なんだかすごく嫌な予感がする。
「説明する必要があるのか?」
「それは・・・」
秘書である以上は何も言えず、私は田代秘書課長に電話をした。